この時期から逆転合格という言葉が頻回に頭をよぎる受験生も多いだろう。夏までに思ったように学習が進まず、結果的にそのしわ寄せが来ている受験生も多いはずだ。これからの学習に全てをかけて逆転を狙いたい、そう考える受験生も多いだろう。ではその逆転合格をするためには、どのような条件が必要なのだろうか。
逆転合格するための学力的な絶対条件、それはどんなに遅くとも秋中盤までに【基礎学力が身についている状態】を目指すこと、すなわち標準問題以上の問題を解くための基礎学力が秋中盤までにモノにできていることである。家を建てるときに基礎が十分にできていなければ立派な家は建たないのと同じように、最後の最後に大逆転をするための学力的な絶対条件は秋中盤までに【基礎を完成する】ことである。
真に基礎力が養成されているならば、そこからはその基礎を土台にして演習量を増やし解法スピードを上げていくことに注力すれば良い。基礎ができているということは基本的な原理や考え方は身についているはずなので、その使い方や組み合わせ方を実戦的に養っていくことで学力は指数関数的に上昇する。
基礎力の確認方法として、この時期から基礎系教材をゼロからはじめるのは効率が悪すぎるため、模擬試験や定期考査などで基礎ができていないと感じる分野やテーマに絞って重点的に基礎の再確認を行うのが良いだろう。たまに完璧主義のためか、基礎系教材の1ページ目の1問目から全部やり直すというタイプの受験生がいるが、この時期からの勉強方法としては非効率的であり現実的でない。
最後に、逆転合格とは最後の最後まで諦めないでやるべきことをやってきた人にのみ訪れる。何も努力しないで「逆転合格できるといいな」くらいの気持ちで待っているだけの人には決して訪れることはない。現在志望校合格にビハインドだと感じている人は本気で今この瞬間から机に向かってほしいと思う。最後まで諦めない強い心と実行力を持とう。この時期がラストチャンス。