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12/9/2022 9:30:00

Case88.派手さと地味さ

eyecatch
マインド

現在、カタールの地でサッカーW杯が開催されている。世界のトップ選手たちによる世界トップレベルのプレーを見ることができ、普段はサッカーをあまり見ない人でもサッカーの面白さを改めて思い出させてくれる素晴らしい祭典である。

サッカーは相手よりも多くのゴールを奪えば勝ちというある意味でシンプルな競技である。(もちろん細かいルールはあるが今回は議論しない。)その得点を得るために選手はシュート、ドリブル、パスなど多くの技術の習得を目指し、世界でその完成度を究極にまで高めた人たちこそがW杯に出ている各国選手たちということである。豪快なシュートや3人抜きのドリブル、相手の意表を突くパスなど、素人の自分が見ても“世界レベル”と感じるプレーの数々である。

彼らのプレーを見ていると、そのプレーの美しさやカッコよさばかりに目が行きがちだが、真に彼らを評価するならばその技術の高さもさることながら、実のところ、その技術がそのレベルに至るまでに経た過程こそを最大限に評価すべきだと思う。つまり、彼らの現在に至るまでのストーリーこそ最大限に評価されるべきだと思うのだ。

派手に見えるプレーほど地味な技術が詰まっており、そこには何百・何千万回も行った基礎トレーニングや反復練習が根底にあることを忘れてはいけない。「千里の道も一歩から」「ローマは一日にしてならず」などの格言があるが、まさにその通りで、どんな超人的な技術や結果も、我々と同じ人間が何百・何千万回もの積み重ねで体得した技術なのである。決して一朝一夕でできるようになったものではなく、まさに血反吐を吐くほどの練習のみがその境地に至る唯一の道である。

これは受験勉強でも同じことが言える。つまり、誰もが羨むような大学・学部に入るような人たちは、誰も見ていないところで血反吐を吐くほど努力(勉強)した人たちなのである。サッカーに限らず勉強にも「天才」と呼ばれる人たちはいるが、実際にはその絶対数はほんの一握りであり、また勉強にはサッカーほどの才能は必要ない。偏差値70, 80といった学力(=派手さ)の裏には一般の学生には想像できないような圧倒的な学習量(=地味さ)が存在するのだ。この過程を抜きにいきなり偏差値が70, 80になることはほとんど不可能である。サッカーではこの話を理解できるが、勉強になった途端にこの類の話を理解できない人がいるが、スポーツでも勉強でも結果を出す人は、強い信念を持ち、自分の可能性を信じ、それ相応の努力を続けた人なのである。

多くの人はこの地味な日々の努力に耐えかねて勉強を放棄し、「勉強しても結果が出ない」と始まり、ついには「勉強なんてやっても意味がない」と否定の語句を並べるようになる。本当に意味がないのかは勉強をやり切った人にしかわからないのに、さも自分はその先に達しているかのような論調で話す人が多々いるのは誠に残念である。

今回は主に高1, 2生や小中学生に向けて書いた内容だが、もし本気で勉強という競技で一定の成果を上げたいと考えているならば、それ相応の努力を継続して行う必要があるということは心に留めてほしい。地味な努力は即効性こそないがボディブローのように少しずつ、しかし確実に効き目のあるやり方であることは間違いないのだ。

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