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7/1/2022 9:30:00

Case65.自分で変えられるものに全力投球する

eyecatch
マインド

 世の中には、自分がどう頑張っても変えられない要素と、自分が頑張れば変えられる要素と、大きく二つ存在する。前者は、字の如く努力してもどうにもならない部分であるから流れに身を任せるしかない。一方で後者は、100%とまでは影響力を行使できないかもしれないが、その影響を限りなく100%に近づけ、自分が考えるような結果をグッと手繰り寄せることが可能である。

 例えば、英語が苦手な自分がいるとする。一方で、ある友人A君は帰国子女で英語文章を感覚的に理解し、リスニングはいわずもがな常に満点である。残念ながら、自分には英語のセンスがなく、感覚的に英語を理解したり、ましてやリスニングを日本語のように聞き取ることなどは到底できない。一部の人はこのような状況に立ったとき、「あいつみたいに帰国子女だったら自分も英語は楽勝なのに」と嫉妬心のみを抱き、「どうせ自分なんて」と思い込み、そこから足が前に進まない人がいる。

 このケースの場合、【帰国子女ではない自分】はどう頑張っても変えられない要素であり、この点に焦点を当て自分のエネルギーを割いても何も解決しないし、解決できるはずもない。冷静に他人事として考えた場合は当たり前だと嘲笑する人も、いざ自分事になるとこういった冷静さを欠いてしまう場合を散見する。

 そうではなく、本来自分がエネルギーを割くべきなのは【帰国子女ではない自分】でも戦える領域を探すことであり、それは今回の一例ならば、英語を感覚的ではなく、システマティックに・文法的に理解するという点に勝機を見出すのである。むしろこの点であれば、英語圏に住んでいたA君よりも、日本に住んでいる自分の方が有利に働く場合が大いにある。(日本人が日本語を読み書きする際に“文法的に”説明するのは困難であるのを考えれば、この考え方は理解しやすい。)

 もしこういった自分で変えられるものを見つけ、そこに全力投球を行うことができれば、一つずつ物事は前進する。決して劇薬のように急に変わることはないだろうが、自分が今できることに全力投球を続ければ、自分の現在地と目標地点の距離は確実に縮まっていく。この遅々とした変化を積み重ねられた人が最終的に笑う人であり、逆に最初の要素を見誤った人や、途中で投げ出した人から順に脱落するのが受験というシステムである。

 自分で変えられる部分と、自分では変えられない部分を可能な限り早い段階で理解し整理しよう。自分という有限の存在が、さらに限られた時間の中でどの領域なら戦えるのか、どの領域は避けるべきなのかを十分に考察しよう。その際に、他人がこうだったからというのではなく自分の持っているカードや立ち位置によって、一見同じものでも領域の選択は異なってくる。あくまで“自分”がどこなら勝負ができてどこで勝負をするのか、それが最も大切なのだから。

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