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1/7/2022 9:30:00

Case41.血となり肉となる~英語速読 vs 精読~

eyecatch
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 英語についてよく質問されるものの一つとして、「速読と精読どちらが大切なんでしょうか?」「たくさん読むのと一つの文章をじっくり読むのではどちらが大切なんでしょうか?」というものがある。これは目的、目標によっても多少異なる可能性があるが、英語を得意にしたい人には【精読>速読】であることを理解してもらいたい。

 そもそも速読そのものを誤った理解をしている人がいるが、単語の意味もワカラナイ、文章構造もワカラナイ、何もワカラナイでひたすらスピード感だけ求めてアルファベットとしての文字列を読んで英語ができるようになることはない。このような理解をしていた人は根本的に考え方を改める必要があり、速読とは単語や文章構造を理解したうえで、筆者の言いたいことは何か、解答のカギとなるキーワードはどこにあるのかをいかに素早く文章中から見つけ出すか、というスピードのことである。少なくとも大学受験で必要な速読とはこの解答のスピード感のことである。

 では、このスピード感を養うにはどうしたら良いか。それは精読である。一文一文を丁寧に咀嚼する英語力を養うのである。単語・熟語をコツコツ増やすのは当たり前として、基本的な英文法力、例えば「このthatは何のthatなのか」「この副詞はどこにかかっていくのか」を理解せずに次に進むことは、一年間を振り返ったとき英語力に雲泥の差ができている。ここで、一番最初に「目標によっても多少異なる可能性がある」と述べたのは単語だけつなぎ合わせれば理解できるような試験の種類や共通テスト点数を目標にしている場合は英文法など「やったことがあるかもしれない」程度のレベルでよく、むしろ英文法は目標到達に対するコスパの観点からやらない方が良いかもしれない。しかしながら医学部や難関大などの高度な精読と速読を要求されるレベルでは全くこの限りでない。

 精読を繰り返すうちに「このthatはあのthatだ」「この副詞はここにかかっていく」などの知識・経験が蓄積され、自由に自分の中で出し入れできるようになる。そうなると、意識して使っていた英文法が、いつの間にか意識しないで使える英文法になり、それと同時に英単語もコツコツと積み重なって血となり肉となっていれば英単語も意識しないで使える幅が増えて、結果的に【意識しない英単語】×【意識しない英文法】=【勝手に速く読めるようになっている】状態になる。この意識しないレベルとは、単語や文法構造がそのままの形で頭に入ってくるレベルであり、こうなれば勝手に精読・速読マシーンになっているのである。

 さて、意識しないレベルとは具体的にどういう状態なのか。例えば、appleと単語を聞いたとき、【apple→(赤くて丸い物体)→りんご】といちいち考えないとappleを理解できないだろうか?おそらくappleと聞いたら【apple】と頭にスッと入ってこないだろうか?これまでに100万回は見た・聞いたことのある単語appleはあまりにappleだからapple以外を考える余地はなく、それゆえappleとして理解できる。逆に例えばaltruismという単語を聞いたとき、そのままスッと頭に【altruism】が入っていく人は稀である。それはaltruismをこれまで頻回に目にする機会はないだろうし、それゆえ血となり肉となりきっていないからである。つまり、意識しないレベルとは血となり肉となるレベルまで自分の体の中に落とし込めているかと同値であり、英単語の場合のみならず英文法も頻回の反復をするか否か、他人にスラスラと説明できるほど咀嚼して理解しているかで同様の議論が成り立つ。

 したがって、速読ができるようになりたければ精読を第一に仕上げ、その仕上げる過程で副次的に読解スピードが速くなっているという状況になれば理想的である。限られた時間内に設問に答える必要がありスピードも間違いなく重要であるが、特にこれから英語を本格的にスタートさせようと思っている受験生は、まず精読のレベルを上げることを考えてほしい。

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