凡事徹底とは、毎日普通にできることを当たり前にこなすことを言う。特別なことをするわけではなく、この凡事徹底ができるかどうかが真に成果を出せるかどうかを決めると言われている。勉強における凡事徹底とは、特別な才能や努力ではなく、誰もができる当たり前のことを当たり前に毎日徹底して続けることであり、これこそが学力を飛躍的に向上させる鍵となる。
では、勉強における凡事徹底とは何か。例えば、『授業の予習・復習を毎日欠かさず行う』『宿題や課題を期限内に必ず提出する』『理解できなかった部分をそのままにせず、その日のうちに解決する』『英単語や漢字を毎日決まった量だけ覚える』など、これらはいずれも当たり前すぎて軽視されがちだが、逆にこれらのことがきっちりと毎日できている人は意外と少ない。しかし、この当たり前を徹底できる人とできない人との間には、やがて大きな差が生まれる。
勉強における凡事徹底は、基礎学力を確実なものにする。入試における合否のほとんどは基礎学力で決まる。基礎学力は、あらゆる応用の土台となり、たとえば、数学の公式を毎日少しずつ確認し基本問題で試したり、英単語の暗記を毎日欠かさず行うことで、知識は短期的な記憶ではなく長期的な記憶として定着する。土台がしっかりしていれば、難しい問題に少しずつ取り組めるようになる。逆に、基礎が身についていないと、どれだけ応用問題に挑戦しても砂上の楼閣になるだろう。
また、やや違う角度から凡事徹底を考えると、学校や塾の先生からすれば、宿題をきちんと提出し、予習・復習を怠らない生徒は『真面目に頑張っている』という信頼を得やすい。信頼関係が築ければ、先生からのアドバイスやサポートも得やすくなる。さらに、一緒に学ぶ仲間からも刺激を受け、互いに高め合える良い関係性を築くことにもつながる。
勉強において、一発逆転の奇策は存在しない。地道で一見すると地味な努力の積み重ねこそが、確実な成果を生み出す唯一の道である。日々の「当たり前」を徹底することで、強固な基礎学力を築き、学習を習慣化し、そして大きな自信を手にすることができる。
今日からあなたも何か一つ勉強における『凡事』を見つけて、徹底的に取り組んでみよう。その小さな一歩があなたの学力を大きく向上させる原動力となる。