「もっと英語を話せるようになりたい」「痩せたい」「仕事で結果を出したい」──多くの人が抱える目標は、どれも魅力的だがどこか非現実的で遠くに感じられるものが多い。しかしながら、こうした大きな目標の達成に真に近づくには、「小さな目標」の達成を積み重ねることしかないのだ。
小さな目標とは、例えば「今日は 5 分だけ英語を勉強する」「甘いものを 1 つだけ我慢する」「メールを 1 通だけ先に片付ける」といった具体的な行動を起こすことである。これだけで何か変わるのか?と疑問に思う人もいるだろう。しかし、それは侮れないほどのパワーを秘めている。
まず、第一に達成感。どんなに小さなことでも「やった」と思える体験は、脳にとって報酬であり快感となる。自己肯定感が少しずつ育まれ、「できるかも」「続けられるかも」という前向きな感覚が芽生え、結果、その感覚が行動を支え次の小さなチャレンジに繋がっていくのだ。
そして、次に習慣化。習慣とは、意思の力よりも「仕組み」で動くものを指す。小さな目標は心理的なハードルが低いため継続しやすい。例えば「毎朝コップ 1 杯の水を飲む」だけでも健康意識が芽生え、食生活や睡眠に少しずつ影響を与えるようになる。やがて気がつけば大きな変化になっているのだ。
人生はマラソンのようなものだが、進む足は「一歩一歩」の積み重ねでしか動かない。決して飛び道具的な方法はない。だからこそ今日できる小さな 1 歩を丁寧に踏み出すこと、それが未来の自分をつくる一番確実な方法なのだ。