今日から本塾では夏期講習が始まる。例年よりも講座数をギュッと絞り、医学部合格の要である二次学力向上に主眼を置いたラインナップにした。いずれの講座も来春の合格へ真に必要な講座のみなので、存分にそのエッセンスを吸収してほしいと思う。
自分の受験時代の夏休みの記憶を掘り起こしてみたが、残念ながら何も覚えていない。というよりも、より正確に表現すると、いつも全く同じ景色を見ていた、ということである。それは「いつものあの机と椅子、ノート、鉛筆。ただひたすらあの座席に座り勉強のみをしていた。」という記憶である。つまり勉強していたという記憶以外がないのである。自習はいつも決まって塾自習室の配電盤のある隣の席で行い、まず数学から勉強を開始、休憩がてら英単語・熟語、そしてまた数学に戻り、気分転換に理科へ。そして授業を受けるときは一番前の右側の席に座り電子辞書は机の右上に置く。こんな記憶しかない。これが私の夏休みであった。
おそらく世の中にはスーパー天才児というのがいて、上記のような勉強、勉強、勉強など死に物狂いの思いをしなくても、サラッと医学部に合格してしまう人もいるであろう。実際そういう人たちを見たことがあるし、同じ大学にもそういう類の人はたくさんいた。しかし結局自分は「努力」しか能がないし、当時それをやるしかなった・今でもやるしかないのである。
ここで良い知らせがある。全国の医学部に入った人たちの99%は私と同じように、死ぬほど努力をした人であり、それができた人である。毎日毎日、何も変わらない机と椅子に向かい、勉強以外の記憶がないほどに勉強できた人である。天才型はスマートでカッコいいが、私のような努力型には全くカッコよさはない。しかし確実性はある。努力型の目指すところは「最強の凡人」になることである。そうなれば、普通の医学部はまず受かる。100%受かる。
さて、最後に今日から地獄のような暑さの中、天下分け目の夏休みに突入する塾生たちに、先輩としてエールを送りたい。
才能の差は小さいが努力の差は大きい。
エベレストに登るという夢を持った途端、人生が変わった。そして、夢を持てば実現できることを改めて知った。
追い続ける勇気があるなら、全ての夢は必ず実現する。
熱中症にだけ気を付けて、情熱から溢れ出てくる汗とともに、二度と戻ることのできない夏休みを有意義に過ごそう!