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3/22/2024 9:30:00

Case151.やる・やらないを決める

eyecatch
勉強法

人間の時間には限りがある。どんな人間にも 24 時間 365 日という物理的な時間は公平に あるわけで、その時間の使い方が重要であることは言うまでもないだろう。一生涯の趣味 のような娯楽的な話をする場合は別だが、受験のように時期や時間が限られる競争の場合 では特に重要である。この有限の時間を最効率で利活用するには特定の行為を『やる』 『やらない』という取捨選択をしなくてはならない。

『友達と毎週末カラオケやゲームで遊びたいけど東大に合格したい』『毎日勉強はしたく ないけど将来は医者か弁護士になりたい』高校生以上であればこういった甘い考えはまか り通らないことは頭で考えればわかるだろう。たしかに、世の中にはスーパーマンのよう な人間もいるので、きわめて一部の人間は毎日ちょっと勉強し、それ以外は自由な時間を 過ごして第一志望に合格するという人間もいるかもしれない。しかし、それは多くの場合 で幻想や妄想である。99%の人間はそんなスーパーマンではないし、その姿に憧れてなれ るものでもない。つまり、多くの場合で『何かを得るということは何かを失うこと』とい う原理原則を知り、その枠組みの中でどう戦っていくのかということに頭を使う方が現実 的である。

この過程では、特定の行為を『やる』『やらない』という選択の連続を重ねることにな る。つまり、週末に友達と遊ぶのを『やる』『やらない』、毎日 10 時間勉強を『やる』『や らない』という受験的には初歩的なレベルの選択から始まり、最終的に『医者になる』 『東大に合格する』という目的を達するための選択を積み重ねていくことになる。ここで 大事なのは、一度目標を決めて『やる』と決意したならば、中途半端を良しとせず、やる 以上は徹底的にやり切ることだ。決して三日坊主にならず、一度『やる』『やらない』と 決意したことには腹を括り、それをやり続ける忍耐力が勝負のカギになる。

残念ながら勉強は今日 10 時間勉強しても明日の試験で 20 点も 30 点も点数が上がるわけ ではなく、毎日 10 時間を継続したものが 2 点、3 点と積み上がっていくものである。真に 学力を高める勉強とは、劇薬のように翌日にポンと点数が跳ね上がる勉強法ではなく、む しろ遅効性にじわじわと、しかし確実に基礎学力や思考力が高まり、どんな問題にも対応 できる基礎力を養うような過程である。このように一度しっかりと基礎学力を身につける と、そう簡単に一度身についたものを忘れてしまったり、出題傾向が多少変わってもびく ともしない学力が身につく。この習得過程こそが勉強では一番しんどいわけだが、この場 合も一度『やる』と選択し決意した場合、それを達成するための正しい選択を継続すれば 必ずこのレベルが見えてくるため、その瞬間まで諦めずに継続することが最重要になる。まもなく三月も終わり四月になる。すでに勝負は始まっているが、これから受験生になる 人は改めて自分の選択や判断に誤りはないか問うてほしい。

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