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10/21/2022 9:30:00

Case81.点をつなげる

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勉強法

勉強してもあるところを境に成績が伸びない人に共通する特徴が存在する。それは各教科・分野の単元を点としてしか理解しておらず、点と点を結び線にする、さらに線を面に発展させる、このように全体を理解し結び付ける力が足りていない人がかなりの割合存在する。このような場合では必ずどこかで成績は頭打ちしてしまう。特定の単元を攻略し、その単元と他の単元を有機的に結び付け理解することで、ある一定のラインを越えることが可能になる。

数学をイメージしてほしい。例えば関数・曲線に関する問題が出題されたとき、一定レベルに達していない人は二次関数や三次関数、楕円、双曲線などの関数・曲線に関することで完全に頭が支配される。しかし実際には図形的な解釈や補助線を一本引くだけであっさり解ける問題に変わることがある。「単元」という概念に縛られる人はこういった思考が苦手なのである。つまり、【関数・曲線】という単元(点)と【図形】という単元(点)を別のものと考え、そこに有機的なつながりを意識できないのである。

これは日常学習でいかに単元と単元のつながりを意識し、「こういった考え方や解法はどうだろうか」と思考する習慣があるかどうかが最大のポイントになる。「以前習ったことを今回に応用させるとどのような形で使えるのか」、このようなことを常日頃から考えている学生は非常に優秀であり、点が線に、線が面に無意識につながっていくため、気が付いたときにはとんでもないレベルになっている。

医学部や難関大の入試問題は、そのほとんどが融合問題であり、単なる点の理解では合格点に達しないように工夫されている。つまり、応用的に頭を使える学生を大学側は欲しており、単純暗記や単純理解レベルの学生よりも有機的に・複合的に理解できる優れた学生に入学してほしいと考える大学側のメッセージがここには存在する。たしかに医師として働くにあたり、腰が痛い=整形的疾患のみを想起するという短絡的思考は隠れた内科的疾患を見逃す可能性があり、こういった整形的な鑑別疾患しか想起できないような受験生は最初から選別しますよという大学からの強いメッセージなのかもしれない。

とは言え、最初からいきなり点を線に結び付けることが難しくても、今日この瞬間から点を線へ、線を面へ変えることを意識して日常学習を継続していけば少しずつ、しかし確実に考え方が進歩していく。最初から上手くいかないのは当然で、その上手くいかない状態をどうすれば上手くいくのかと考える過程もまた重要であり、その結果自分に最善のやり方を身に付けることができるようになるのだ。

点をつなげる学習をしよう。点から線へ、線から面へ、高次につながる学習こそが真の学力につながる。

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