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8/1/2021 2:17:00

Case19.一年生になったら

eyecatch
学生生活

 苦悩に満ちた受験を終え、晴れて目指す医学部に入ったら是非やってほしいことが三つある。これは私が医学部六年間で、実際に自身で感じたことや周囲の医学生から直接聞いたことであり、おそらく嘘偽りない内容だと思う。

 まず一つ目、「部活動に入る」ことである。できれば医学生専用の部活動・サークルに入ってほしい。先輩・後輩の繋がりや、講義の単位獲得に必要な情報など、医学部在学中のみならず、卒後も自身の医師としてのキャリアを形成する上で重要な人間関係を構築することができる。まさに一生ものの宝となる人間関係を得られるのである。部活動では学内の人間関係のみではなく、学外の人間関係も作ることができ、例えば、医学生専用の大会である「道医体」や「北医体」などの各地方規模での大会、「東医体」、「西医体」、さらには「全医体」などの全国規模の大会では、日本全国に将来同じ職場で働く可能性のある友人・知人を作ることができる。こういったコミュニティの形成によって、これまで市や町を中心に形成してきた中高生の頃とはまさに桁違いの人脈ができる。

 二つ目、「海外旅行に行く」ことである。現在世界的流行となっているコロナウイルス感染症の問題があり、今すぐに海外へ行くことは難しいが、感染症の終息後には是非とも体験してほしい。とりわけ東南アジアには足を運んでほしいと思う。理由は二つ。体力のある若いうちしか行けないこと、日本のようにインフラの整っていない国に行くことで日本でごく当たり前にできることが実はそうではないことを実際に体感することである。当然医療体制も然りである。多くの人は将来国内で仕事をすることになると思うが、こういった国で見た・聞いた・感じたことは将来医師として働く上でも人としての幅を広げる糧になる。

 三つ目、「アルバイトをする」ことである。医学生は時給の高い家庭教師や塾講師などが多いが、そういったこと以外にも時間の許す範囲内で接客業を経験してほしい。医学部のカリキュラムは一般にタイトであり、他の学部学生のように四六時中アルバイトに励むことは不可能であるが、そういった中で短期間でも良いので接客業を経験することは今後の医業を営む上で大いに役立つ。医業は完全なサービス業ではないが、一部そうした要素があるのもまた事実であり、基本的な言葉遣い、マナー、相手を思いやる態度など学ぶこ必要性がある。「部活動での人間関係」と「アルバイトでの社会常識」は車の両輪の関係であり、双方から得られた経験は医師として働く上でそのまま応用の利くスキルとなる。

 今回は総論的な話程度に留めておくが、今後それぞれについてもう少し詳しく実体験を含めて述べていこうと思う。医学部は他学部と違い六年間の修業過程である。その六年間をどのように意義あるものにしていくのか。この六年間をただ勉強だけしていた人と、その他活動にも精力的に取り組んだ人と、その差は大きいように思う。

 上記三ついずれも、時には大変なこともあるが、基本的には楽しいことの方が多い。苦悩の多かった医学部受験生には是非とも、晴れて合格し医学部一年生になった暁には上記三つを是非とも経験してほしい。そんな医学生になった未来を思い描いて、日々の学習に対して少しでも前向きになってくれればと思う。

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