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6/2/2021 3:29:00

Case5.なぜ「英文法」なのか

eyecatch
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 英語の二本柱は「語彙」と「英文法」である。英語が得意な人でこの二つができない人は絶対にいない。断言できる。今回は英語における英文法の重要性について以下に記載する。特に「英語が苦手で点数が伸び悩んでいる」「調子良いと英語取れるけど安定感がイマイチ」という受験生は必読してほしい。

 どんなに長くて読みにくい長文でも「語彙」と「英文法」があれば必ず正しい解釈に結び付く。高度に文脈上の解釈を要するような表現が一部あることは確かだが、そういった一部の例外を除けば、文章の9割以上は「語彙」と「英文法」で解決でき文意が取れてしまう。なぜならば、英文は「英文法」のルールに則り、「英単語・熟語」を使って文章が書かれているからである。厳密にいうと、ネイティブが作者の場合は、上記を意識しないで文章を書いているわけだが、これは無意識のうちに我々が学習する「英文法」のルールに則る形で文章を書いていることになる。先代の賢人たちが知恵を集め、いかにガイコクゴである英語を非ネイティブの我々がネイティブが解釈する文章の内容に限りなく近い形で解釈するためにはどのようなルールを適用したら良いのか、を何十年、何百年にわたり研究に研究を重ね、ある一つの具現化した形として英文法が完成したのである。その賢人の知恵を借りたおかげで、我々はそのルールさえ知ってしまえば、大学入試レベルで出題される文章のほぼすべてを少なくとも合格点にまでは持ってくることができる。(実際は、高校で学ぶ英文法を深く学習すれば、大学以上の高尚な文章でもそっくりそのまま応用できる優れものである。)

 大学受験における英語では、読者(=受験生)である我々は、その英文構造を「語彙」と「英文法」で解釈し、「〇〇は何か?」に答えるだけで点数がもらえる試験・構造である。では、なぜこう簡単な構造なのに英語が苦手な学生がいるのか。それは純粋に数学的な勉強法では解決できない「パターンの多さ」「量の多さ」と関係がある。英文法と言っても一つの公式を覚えたらすべてに応用が利くような優れものではなく、これが受験生を苦しめる。しかも、せっかく「分詞構文」の基本的ルールを覚えても、英語は言語であり例外が多数ある。そうなると受験生は「これ、どこまで覚えたらいいの?」となる。つまり、頭がパンクする。極論、文法書を10冊買って全部覚えれば良いですとなるわけだが、特に科目数の多い医学部受験生は英語だけ勉強すれば良いわけではなく、当然数学も理科も勉強しないといけない。「英文法」は自学自習のみで獲得するのはかなり困難で、一度すべてを理解した人に、その全体を俯瞰してもらい指導してもらうのが一番良い。順序としては、「語彙+英文法」→「長文読解」に入っていかないと長文読解にかけた時間は、なんとなく英文を読解している気になっている「雰囲気読解」となり、コストパフォーマンスが非常に悪い。この「雰囲気読解」が実はかなり曲者で、あるときは100点、あるときは50点という形で受験生を襲う。たまたま自分が読んだことのある文章、興味がある領域の文章で100点を取ってしまうと、「自分は英語ができる」と錯覚し、次に50点だったときに「たまたま点数取れなかったんだ」と根拠なき慰めをする。結果的に本番でも50点なわけで、「たまたま本番でも読めなかったんだ」と誤解して、負の無限ループに陥る。英語が得意な人=語彙と英文法がしっかりした人は、どんな問題でもコンスタントに90点を取り続ける。それが一般に大学受験レベルの英語ができると言って良いレベルと考える。

 現在の学校英語教育は「コミュニケーション重視」「会話重視」を盛んに掲げているが、残念ながらそのやり方では真に英語ができるという方向に向いていない。海外旅行で「トイレはどこにあるのか」「これいくらなの?」には事欠かないが、少なくとも医学部受験レベルの話ではない。実際、「コミュニケーション重視」「会話重視」を謳っている割には、本番の二次試験はゴリゴリの英文法要素満載の長文読解であり、決してネイティブと「トイレはどこにあるのか?」という面接を受験英語の試験内容に課していない。このギャップに少しでも早く気が付き、「英文法」と「語彙」の重要性に気が付いた人が英語攻略に一歩近づく。

 ただ、10年前と比較して明らかに変化しているのは、全国で英語長文の文字量が増え、一方で内容は遥かに読みやすくなっていることである。つまり平たく言えば、「簡単な文章で分量が長くなった」ということである。いわゆる難関大でも、単科医学部でもこの傾向は表れている。おそらく感覚的には、10年前は、40点、50点、60点、70点の人がいたとして、今だと60点、60点、60点、70点というように、あまり英語ができない人とそこそこできる人がある点数に集中していることが考えられる。要するに「点差がつきにくい」状態の試験になりつつある。これは良くない試験の傾向だと思う。40点の人は40点であるべきだし、60点の人は60点であるべきである。そうでなければ必死に英語を勉強した人とそうでない人の差(=努力)が点数に表れにくくなる。

 上記について少し見方を変えると、ちょっとくらい苦手でもみんなと一緒に60点が狙える可能性はある。しかしこの怖さは、ちょっと苦手ではなく、もっと苦手であった場合、平均点(中央値)60点であるのに自分は30点となり得ることである。その集団(志望校)における「ちょっと苦手」のレベルは毎年変化し、実際は「もっと苦手」の集団に属してしまった場合かなり厳しい戦いとなる。逆に英語で差をつけたいなら、ちょっと得意ではなく、もっと得意になる必要がある。ちょっと得意では70点止まりであり、90点を取るためにはその集団において他よりも有意に抜きん出る必要がある。

 英語は医学部受験では「一定の点数を取って当たり前」の科目になりつつある。「とても得意」になるのはたとえ難しくても、最低限足を引っ張る科目にだけはしてはいけない。英語ができないというだけで大きくビハインドからスタートになる時代なのである。

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