皆さんの多くは“いい大学”を目指して勉強をしているはずだが、そもそもなぜ“いい大学”を目指すのだろうか。大学全入時代と言われている今日では、大学を選びさえしなければどこかの大学に入学し卒業することが可能になっている。数十年前までは大学がごく一部の人間にしか許されていなかった時代とは打って変わり、今や誰しもが大卒になれる時代になった。このような時代の中で、なぜ『いい大学に行くのか』ということを考えてみよう。
結論を先に出すが、いい大学に行くべき理由は大きく以下の4つに集約されると考える。
勉強癖のついた優秀な人たちと触れ合い、意識の高い人が周りに多くいると、自分も成長しやすいから
自分がやりたいと思ったことにチャレンジできる環境が整っているから
就職先を含めて、自分の将来の選択肢を減らさないため
そもそも受験勉強に集中し、合格すること自体が良い経験になるから
はじめに①について、いわゆる難関大に入るような人たちは勉強が習慣化し、非常に上昇志向の強い学生が多い傾向にある。学生のうちから高い志をもって自分の興味あるものに取り組み、大学入学後もどんなことでも精進しようと取り組んでいる。『朱に交われば赤くなる』という諺もあるように、そういった優秀な集団の中にいると自ずと自分もそういった人たちに感化されて高い次元へ進化していく。
次に②について、例えば『生物の研究をしたい』『AIの勉強を深めたい』、あるいは『留学で英語を学び直したい』という希望があった際に、いい大学と呼ばれる大学群では学生でも積極的にホンモノの研究に触れられる機会や国内外を問わず活躍する一流の研究者から直接手ほどきや講演を受けられる仕組みを持っていたりする。あるいは留学のようなものでも、超一流の海外大学に支援金を受けながら留学することもできる。このように何かにチャレンジしようとする学生に対する手厚いサポート体制があるのも『いい大学』である。
また③について、大学卒業後は多くの人が就活を行い社会に出ていくわけだが、その際の最初の壁はエントリーシートである。多くの人が就職したいと思う超一流の企業には一定の学歴フィルターがあるのは事実で、実質的にいい大学でなければ門前払いを受ける可能性が高い。そういった意味でも、将来の選択肢を減らさないためにも、いい大学にはそれだけの価値がある。
最後に④について、受験勉強に取り組み、合格という成功体験をすることに大きな意義がある。仮に一生懸命取り組んだ結果が不合格であったとしても、その努力した経験自体も非常に大きな価値があるわけだが、特に合格した場合は“成功体験”として自身の経験やノウハウになり、その価値はいっそう高まる。そういった経験値がある人とない人では、残りの人生で何かの壁にぶつかった際にどうすればその壁を突破できるのかを試行錯誤し、実際にその壁を突破できるかどうかということにまで影響が一程度及ぶ場合もある。
以上、①~④として具体例も挙げつつ説明したが、これ以外にもいい大学で得られるメリットは多数あるだろう。こういったことを知れば、なぜいい大学を目指して今勉強するのかについて多少納得感を得て勉強ができるのではなかろうか。
将来に向けて今すべき選択と行動を考えよう。なぜいい大学に行くのか、本日の話を踏まえて自分なりの答えを導き出してみよう。