夏が終わり、受験も後半戦に突入した。今まで以上に残り時間を意識した学習を行う必要があるが、後半戦は『理科』に注力する必要がある。
英数の重要性は今更伝える必要もないが、コスパ/タイパの観点から、後半戦は前半戦以上に理科にエネルギーを注ぐべきである。英数と異なり、理科は分野・分野での攻略がしやすいのが特徴である。もちろん、本格的な入試問題は一つの分野のみで解決できる問題というのは少ないが、英数と比較すると理科はある分野が単独で出題されることもある。ということは、逆説的に、一つの分野を順に習得していけば英数よりも点数が取りやすいことを意味する。
ここで間違ってほしくないのは、理科が英数よりも易しいと言っているわけではないことだ。大学によっては、英数よりも理科の方が癖があって解きにくいこともある。しかしながら一般論としては上述のように理科は攻略しやすい側面もあり、コスパ/タイパをより重視する後半戦では、今まで以上にエネルギーを注ぐべき教科となる。大学によっては、例えば毎年『物理は波動の問題が出る』『化学は反応速度の問題が出る』などの傾向が存在し、その分野を徹底的にマークしておくことは非常に重要である。
残りの限られた時間の中で合格点を勝ち取るために、どの教科にどの程度のエネルギーを割いていくか。見る角度を変えれば、どの教科にはエネルギーを割かないか(割けないか)。こういったシビアな学習戦略が求められる局面を迎えている。日々の時間を大切にして、一人ひとりの志望校合格に全力で向かってほしい。