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6/3/2022 9:30:00

Case61.遠回り?いいえ、近道です。

eyecatch
勉強法

 一見遠回りに見えて、実は近道であるというパターンをよく目にする。目先の利益に飛びついた結果、かえって確実なルートをたどった人よりも最終地点が及ばなかったり、本筋や大局を見失う場合がある。医学部受験や難関大受験はまさにこの典型と言える。

 受験勉強が始まって早くも2ヶ月が経過しようとしている。この時期から一部の受験生に中だるみが目立ち始めるが、この中だるみは今すぐに自身の災いとして降りかかるわけではなく、秋以降に突如として降りかかる。「あれ、もう秋だ。受験本番まで4ヶ月しかないけど、このペースだと間に合わない…」と受験生に厳しい現実を突きつけるのである。

 この現実に直面すると、受験生やその保護者は今すぐに点数が伸びる【特効薬】的な(=安直な)学習法に飛びつく傾向にあるが、結論として、わずか短期間で医学部や難関大を目指す受験生が合格確実圏に必要な点数を得られるような方法は無いと思って差し支えない。「〇〇だけやれば共通テストで9割・満点が狙える」とか、「医大入試にテクニックを駆使すれば合格する」といったやり方は無いのである。

 世の中には「私は3ヶ月で偏差値20, 30アップしました」とか、「直前期に△△をしただけで合格しました」などとする方法論がまことしやかにもてはやされているが、仮にその存在があったとしても統計的にその確率は低すぎる。そんなやり方を当てはめるより、いわゆる合格した人たちが歩んでいった【王道】に従っていくのが結果的には最も確実でコスパが良い。

 ところでなぜ、このように「そんなうまい話(=特効薬)はない」と断言できるのか。それは逆の視点、つまり受験生を選別する側の視点に立てば理解できる。医学部や難関大は常に高倍率・高人気であり、受験生を一定のルールの下で選別する必要がある。言い換えれば、それは自校が欲しい受験生を自校のルールの下で選ぶことが許されていることとイコールであり、【直前の〇ヶ月だけテクニカルな勉強をして受験をうまくかわした受験生】よりも、【やるべきプロセスを経て、やるべきことをきちんと理解し順序立てて完遂した受験生】を選抜できるような試験の枠組みを作ろうとするからである。これは当然である。

 特に医学部などでこの傾向は顕著で、実際に医学部を卒業し仕事をしてみると十分にわかるが、ある疾患に対する診断から治療までのプロセスにおいて、その診療行為は突拍子のないやり方ではなく、ある一定レベルにおいては診療ガイドラインやゴールデンスタンダードと呼ばれる診療を提供すべきだからである。これこそまさに【王道】の考え方である。

 これから夏に向けて一段と勉強に集中していくわけだが、夏までの学習が基礎学力となり、第一志望合格確実圏への土台となる。秋以降に「よし、これなら大丈夫!」と自信を高められるように、今から決して安直な学習法に頼ることなく【王道】の学習法で上位入学できるように頑張ろう。君たちならできる!

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